2013-03-20

新潟 ろば屋個展もはじまりました




在廊の今日20日は、きっとなんだかんだと、
ずーーーーっと、ぼちぼちとしたおしゃべり時間になることでしょう・・・(笑)。



HPを覗くと、店主の記述がアップされていたので、ご紹介です↓

自身のモノについて
考えを巡らせてもらっているんだと思うと、
そういう相手の”手元”の動機や時間が、つくづくありがたい。


遠方で来られない方も、
おしらせまで、、、どうぞよろしくおねがいします。
後日、空間もご紹介します。


***



森田さんは土(やきもの)という素材で、デビューから一貫してオブジェを

 作り続けている。一応 「オブジェ」 という言葉を使ったけれど、本当はその

 言葉もしっくりこないような実にあいまいな形の不可思議な「もの」たちばか

 りだ。朽ちて土に埋もれていた木片のようだったり、錆びて元の形もわから

 なくなった何かの部品のようだったり。作家の意図どころかその存在すら

 消してしまおうとしているかのようだ。

 けれどなぜか前回の個展では、そんなものたちに混じって壁に掛けられて

 いた、ただの四角い箱状の陶板作品が印象に残っていた。それはこちらが

 戸惑うような不可思議な形ではなく、むしろしっかりと 「作品の体裁」みたい

 なものを持っていた。きっと型に押し込めた不自由な方が、その境界線上に

 所在なさげに立ちすくむ不安定感がはっきり見えてくるのかもしれない。
 
 それを確かめたくて今回はその陶板シリーズを主にお願いしている。たぶん
 
 余計な演出なんかしなくたって、十分あいまいで消えていってしまいそうな空

 間になると信じている。そしてそこで静かに身を任せていれば、僕らの価値

 観や存在までもあいまいに溶け出していくんじゃないかと、ちょっと密(ひそ)

 かに期待しているのだ。

 ▲ 新潟日報 あーとぴっくす (13.03.16掲載、一部加筆