2013-02-21

3月の各展について ①


この3月は、展示がいろいろと重なることとなりました。
それぞれ、趣旨が全く異なるものなので、
すこし、解説、思うところをご紹介です。






個展


「 場 」

2012.3.19 (tue) - 3.31 (sun)


ろば屋 (新潟)


オーナーの鹿子沢氏とのやり取りの中、
今回で3回目となる機会。
今回は、”平面”的なもので、各種展開いたします。





環境に寄りかかるところがある、自身のモノの性質を、

”もっと、そのものが自立する様に見せられないか”

という投げかけを頂き、臨む今回の機会。
いつものかたちが展開していくのとは異なる、
”平面的”なものに絞って、の展示となります。

どういうことが起こるのか、まずは”やってみましょう”と、いうところです。


いちど、かたちを制限した中で試みたとき、
奔放なかたちに因らないところで探ってみたとき、
どういう集約になるのか、、、

私にとっては新たな指標をさがす制作になります。


もともと、
立体物のかたちが展開することが魅力で、
こういうモノづくりに進んで行ったところが大きいので、
手を動かす動機に至るまで、ぼんやりと想っていたのでした。

”にんげんが、素材でものづくりをしていた風景”
を妄想して、
繋がる気分で今までこうしてやってきたのを
平面を見つめたときも同じような感覚にもって行けないか・・・。



つくっていったとき、はじめに出来上がってきたものは、
地面を切り取ってきたような雰囲気のものになりました。

もちろん素材が土で、”やきもの”なので、そういうテクスチャーに自然と寄るのですが、
ただの”風合い”を見せたいこととも異なるので、
ここを土台にして、そこから、になります。



ふと、耳にする機会となったことばで、

地球上を覆う、私たちが日常的に呼吸している”大気”こそが
古来からの化石のひとつでもある、

という趣旨のこと、、、。

理化学的なことに長けてないので、
正確にはどうか、計り知れないのですが、
(諸説あるらしいです。。)
その感覚に想い馳せることは、大きな気づきになりました。




今回、展示を 「 場 」 と言おうと思います。

今自分がいる地面は、
昔からある、同じ「場」であり、
そこにいた人やモノやことがら、、、
いろんなものを含んで、平面に繋がれば、、、
と思える気がしています。


私がつくるじかんを過ごすときは、
その妄想の”場”の中にいるように。


「 場 」 の意味は、
やはり、その字の由来は、
神事の場、のようなところからできているようで、(白川静氏・常用字解 参照)

- 人の精気を盛んにし、豊かにするところ -

はたけ、とりいれば、あきち、ばしょ、  など。


他を見てもおもしろかったのは、
理化学的なところだと、

物理量を持つものの存在が、
別の場所にある他のものに影響を与えること。

あるいはその影響を受けている状態にある空間のこと。 


今、自分が日常的に過ごす日々も、
人との繋がり、関わり合いは、
ありがたくもこんな感覚に覆われて、居るかのようです。