2014-02-21

Whiteから明けて

17日をもって終了したSoft White/Hard White 。
今週半ば、常設展に戻ったpragmataを訪れました。


展示中の”魔法がかった期間”はいつも、良い意味で「気もそぞろ」です。
会場に赴けないと時でも
自分のモノたちが誰かと出会ってくれている、と想像すると
日常の業務をこなす手もとや目の前も明るくなるようで
豊かな気もちに包まれます。
(普段の日々も元気に過ごしておりますが◯)



そんなひとときを終えてしばしは、おつかれさまの晴れやかな気分と
交わした会話の端々を心地良く思い出し、ぼんわりとした感慨に耽ります。
”魔法が解けていく”経過を感じつつ、恋しい風景を思い出します。

じんわり余韻が残る気分と、後ろ髪を引かれるような思いと
軽い確認事項も兼ねてギャラリーを覗いたのでした。


展示終了からすぐ、展示替えをすませたペトロスさん。
さらりとスピーディーに展示替えを行う姿に
なんてタフなんだろう、、、。と、驚かされます。

独特の雰囲気を色濃く表すこの会場を見ると
彼もまた、自身の表現を具現化する作家と同じ感覚であるのを
確信するのです。
今回の”二人展”の中での、もうひとりの重要な表現者です。

”どうモノを配置するかは、頭の中にひらめいて見えるんだ”
そう語っていたのは、今回とても印象的なことでした。



会期最終の在廊日にも、これからの企画展の話を聞くことができました。
作家の表現を受け、また彼独自の世界に内容を昇華させていく構想は
奇想天外かつ決して奇を衒うものでもない
オリジナリティ溢れるものでした。
なんて楽しみな、企画たち!




最後になりましたが
この度の展示に訪れて下さった皆様方
どうもありがとうございました。

今後も精力的に良いモノを生み出せるように、と
思い続けて、励みます。


明日は、次回の新谷さんとの二人展の準備、DM撮影を予定。
さて。また新たな機会に向けて一転、
掘り進んでいきます。


2014-02-11

Hard White/Soft White はじまりました



46年ぶり、という大雪に見舞われた週末を抜けて
開催中になっております、Hard White/Soft White展。

自分でない第三者につくってもらった風景を
うれしく体感中のこの期間。
思いも寄らない今回の展示アプローチは
ご一緒させて頂いた熊谷さん共々、目からウロコの体験となりました。



















作品とともに並んだ、卵やきのこは
搬入時、唐突にそれらが現れた時は驚きましたが(笑)
こう収まると、彼の思う”白”感覚がよくわかるものでした。


ただ意表を突くことを目的としたのではなく
これらのアイテムの奥にある
ペトロスさんの思う世界感が映ってきた結果のモノ
ということが伝わる景色。
改めて、他人の手に物が渡っていくことに
感動する機会となりました。



この、妖しくもユーモラスな雰囲気も残る標本。
カブトガニ?と思われます。

今回のHard White/Soft White、のきっかけは
じつは、この彼のコレクションから発案しています。

昨年ギャラリーに訪れたある時、机上に置かれたこれを見て
「ペトロスさんは、なんだか面白い白いものを集めてくるね」
と、嬉しそうに新しいコレクションを見せてくれた彼に言ったのでした。

それ以降、やっぱりギャラリーに置かれる、選ばれてきたものは
このものと共通な要素を持つ、気にかかる気配の「白」が多く
彼の見る風景、世界感にそそられての提案、となったのでした。



期間中は、白いコスチュームに身を包んでギャラリーに立つペトロスさん。
思う存分この白い世界を楽しんでいるかのようで
作り手としては、なんとも嬉しいかぎりです。


この稀な大雪も手伝って、この会期中の演出には笑ってしまうほどです。

同窓生のような経験を共有できる熊谷さんとこの機会を実現できたことも
また何か次回を思い描きたくなるくらい
力を貰える展示となりました。



ご覧いただければ嬉しいです。
どうぞよろしくお願いします。

2014-02-05

印刷物いろいろ


展示も間近に迫りました
Hard White/Soft White 
熊谷幸治・森田春菜 2人展 。


今回製作したDMは、届いた方からいろいろな反応や声が届き
開催前から嬉しい期待を頂きました


”作品”の断片を表すような今回の案内状。
このデザインにはディレクションして下さった
ペトロスさんの存在が色濃く表れています。

製作段階の話し合いから”質感”をとても重点を置き
検討が重ねられていました。
今まで彼が手にしてきた、さまざまなDMの中で
心地良く記憶に残っている質感
そして今回の展示テーマを思い浮かべながら
デザイナーKさんの経験と知識を重ね合わせていきます。

作りたいモノに一直線に
揺らがない姿勢には、こちらも改まる思いでありました。


          *  *  *  *


今回テーマとなった、
Hard White/Soft White 。
きっかけは、この”プラグマタ”の空間だからこそ
表れてきたものだと思っています。

以前からペトロスさんの選ぶ”白”は
どこか不思議な違和感をまとう
妖しくも、面白さを感じていました。
集められた様々な白いモノたちはとても興味深く
存在感の強いものばかり。

以前にその印象の由来を尋ねたところ
やはり、いちばん好きな色だ、との事で
曰く”ブリーチ(脱色、漂白)された白”を思い描いているようなことを
おっしゃられていました。

どんな空間を作って下さるか
今から期待が膨らみます。
私としてはさらに、Bleach White、と付け加えたいくらいです。





そして、今回は展示前に間に合うように
名刺も初めてちゃんと作りました。

こうして出来上がると、気分が締まります。
似合うように、しっかりやっていこう、という気分になりますね。



室内にある窯のおかげで、寒い外から避難中の檸檬は
みるみる花芽を大きく育てています。
去年と比べると、半年近くも早いので
なんとなく”温暖化”を思ってしまうようで、喜んでいいものか・・・
というところですが。。

展示が始まって、感動に出会うことが出来たら
そんな気分に沿うように咲いてほしい
期待もしています。



さて、あとひと頑張り。