2011-12-16

農。

日月工房については、もう、かれこれ通い続けて8年目になろうか、というところ。
自身の工房を得たあとも、やっぱり雰囲気が心地いいので、足が向く。

ついつい根を詰めてしまう性分が、ここだと適度に解放できて、
いろいろ関係のないことも考えたりしながら、自分に充実して、満ちてゆく。

子どもと一緒になる時間だと、私のつくるものに対しての、
お決まりの「それはなあに!」質問大会となる。

久々に生土から始めた制作、
今回はその質問が新鮮に聞こえて、それから想像はすすむ。


手を動かしているとき、
かつて、陶芸家の廣谷さんが良い言葉で言っていたのを思い出す。
趣旨は、
誠実にモノが生まれた元風景を想って、手を動かす、ということ。
もっと、柔らかいすてきな文章で書いたのだったが、
展示の紹介文になっていて、はっとしたのだ。

自身の場合の元風景。
手を動かしつつ、充実した、うわのそら、のとき、
何とはなしに、古代の農風景が浮かぶ。
全く経験・体験したものではない分、おこがましいような気もする。
充分に手が動けば、おそれは消えるのか。


小学生の少女に、ふと、
これはとうもこしの粉を掬うんだよ~、と、空想混じりに言って、
笑っていたのだけれど、良いような感じがする。